あの「ポニョ」の原点は

     夏目漱石と「草枕」だって!
●宮崎駿監督と夏目漱石
どちらも同じ、1月5日生まれ。それで、宮崎監督は漱石に親近感?を持ち、作品にも興味を深めた。といわれている。
●小説「門」と「崖の上のポニョ」
「門」の主人公は”崖の下”に住む”宗助”。「ポニョ」の主人公は”崖の上”の”宗介”。
●小説「草枕」と「崖の上のポニョ」
「草枕」」の中に登場する名画「オフィーリア」。監督はこの絵に惹かれ、イギリスへ見に行ったそうだ。
この絵から「グランマンマーレ」を創出。作品はCGから転換、手書きアニメに至ったそうだ。

■名画「オフィーリア」を常設展示 〜 いつでも無料で見られる
草枕交流館は、小説「草枕」とその舞台との関わりなどを紹介するための施設。「草枕」ガイドに「オフィーリア」は欠かせないことから、複製画を展示している。

同時に、この絵をモチーフにした小説中の”画工”と”那美”の会話の場面を描いた「水の上のオフィーリア」(山本丘人作・「草枕絵巻」内作品・複製)も並べて展示している。

草枕交流館の複製画「オフィーリア」。隣には「草枕絵巻」の「水の上のオフェーリア」。左側には、G・グールドを紹介している。
今、「オフィーリア」の本物が日本で公開中! Bunkamuraザミュージアム(渋谷・「ミレイ展」8/30〜10/26)
※「草枕ファン倶楽部」では、北九州市美術館の「ミレイ展」(6/7〜8/17)へ研修旅行。本物の「オフィーリア」を鑑賞した。(6/21)
■「オフィーリア」シーンの原点たる「鏡ケ池」の存在
漱石が宿泊し、小説の主舞台となった「前田家別邸」。隣地には、当時は同じく前田家の第2別邸だった屋敷があり、その庭池、通称「鏡ケ池」は、2つの「オフィーリア」の場面を彷彿とさせる。

漱石は、M31年の正月、小天でこの池を知る。M34年頃、ロンドンでミレイの「オフィーリア」を鑑賞。同年頃、山川氏へ「小天行きなど思い出す」との便りを送る。M39年、小説「草枕」執筆。「鏡が池」と「オフィーリア」が劇中劇みたいに描かれている。