2005 第6回草枕美術展 優秀作品
※応募総数43点から選ばれた優秀作品です。
タイトル 私の「草枕」(メッセージ) 氏名 住所
最優秀賞  夢現
 "in a half dream"
夢枕によせて
半醒半睡のまどろみのなか  旅人の意識は俗界を飛び立ち  非人情的、出世間的な、清らかな世界へと浮遊する。  画工が求めた  幽玄の美世界へと誘うエレメントを1枚の夢の絵として描いてみた。
西川洋一郎 神奈川県川崎市
講評 心奥に浮遊するものを表現すれば、このようなものとなるのか。技術的にも確かなものがある。
優秀賞  出会い、別れ道 人生には出会いと別れがあります。作者(漱石)はそんなことを考えて小説を書いたのではないか? 画家と那美さんの出会いをイメージし、道に託してみました。 上村順渕 熊本市
講評 岐れ道、辻の草屋を中心に、人や馬、にわとり。懐かしく、何とも微笑ましい。絵はうまくなくても、佳い絵は心を打つ。
優秀賞  草枕天女 我輩は草枕温泉で漱石先生が「天女」を見たのではないかと信じてやまない。・・・・・如何なものニャーン?。 山下隆夫 京都府福知山市
講評 美的センスに秀でていて、技術的にも高度である。発想、技術ともに優れている
優秀賞  ぽたり赤いやつが水の上に落ちた 主人公が鏡が池へとやってくる。そこに咲いている椿に魅入られ、その花が持つ赤い色から妖女を連想する。そして椿の花に毒気を感じながら見ていると、ぽたりと赤い花が水の上に落ちる場面。 石井奈央香 大阪府堺市
講評 空間の美しい作品。筆の運びも自在で、和らいだ美しい線で書かれている。
最優秀賞にも匹敵する
特別賞  憐 那美さんを画に描こうとした時に、那美さんに”憐れ”があれば・・・と、作者が最後に気がつく、憐れこそ、草枕のテーマでしょうか。 笠 久美子 玉名市
講評 「憐」の一字を、力強い運筆で一気に書きあげてあるが、破筆の中に細かな感情もよみとれる。上位に匹敵する
審査員 <全般> 中村青史氏(前田家別邸整備計画研究委員長、文学博士、熊本大学名誉教授)
< 絵 > 宮崎静夫氏(画家、熊本県植木町在住)
< 書 > 徳永孝文氏(書家、玉名市天水町在住、毎日書道展審査員)


受賞作品
   
最優秀賞 「夢現 "in a half dream"」 
                   

優秀賞 「出会い、別れ道」

優秀賞 「草枕天女」

(書)優秀賞 「ぽたり赤いやつが水の上に落ちた」

(書)特別賞 「憐」